kingswel-machinery.com | 10.0%割引 M4689●江戸明治和本等＞五用心慎草［義堂夜話第二篇］脇坂義堂 石門心学

●江戸明治和本●五用心慎草［義堂夜話第二篇］
【判型】半紙本2巻2冊＋別本下巻1冊。縦223・222粍（後者は端本1冊）。
【作者】脇坂義堂（脇阪義堂・矩道・弘道・布袋庵）作・跋。
【年代等】文化3年春、布袋庵自跋・初刊（［京都］河南儀兵衛板）。文政7年9月求板（［京都］山城屋佐兵衛ほか板）。
【備考】分類「心学」。2巻揃い本と下巻端本の計3冊。『五用心慎草［義堂夜話第二篇］』は、福寿全(フクジュマッタ)き翁が語る教訓に仮託して、火の用心、非の用心、色の火の用心、非を遂ぐる非の用心、欲の非の用心の「五用心」の心を種々の寓話や道歌を交えて平易に諭した道話。上巻では、翁が常に「火の用心、非の用心、五用心、五用心」とばかり口走る理由を語る場面から始まり、小さな過ちを改めない愚かさや、一朝の怒りが己だけでなく親族までも亡ぼすことを説き、瞋恚(シンイ)・短慮・癇癪・気随の火（女の場合は悋気・嫉妬・妬み・嫉(ソネ)みの煩悩の火）を早く消し、堪忍大明神を信仰すべしと諭す。また、非の用心では非道を恐れ慎み用心して、正直に家業出精し、酒食・遊興・怠慢の火を消して家業如来を一心に信仰せよとし、さらに、男女の間の火の用心では色欲を慎み、男女共に操の火の用心を第一とし、特に言葉を慎み、礼節大明神を信ぜよと諭す。下巻では、己を頼む非を慎んで正直大明神を信心せよと説き、爪長屋と熊手屋の話など種々の寓話を交えて、貪欲の火を慎み、知足による安楽を諭し、万事につけ「ありがたや、ありがたや」と語る坊主の話から家業大事に勤める冥加にこそ福も運もあると諭す。さらに、巻末に江州日野商人・中井某（中井源左衛門）が88歳の時に著した「金持商人一枚起請文」や、「恐るべし欲のほのをははげしくて　我身も家も人もやくなり」などの道歌を挙げて締め括る。
★原装・題簽付・状態概ね良好。稀書（全国に所蔵数カ所（国文学研究資料館DB））。【参考価格（初出品時の相場）：日本の古本屋で、2冊揃いやや傷み本が、15,000円】。
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