kingswel-machinery.com | 10.0%割引 芥川龍之介 「或る阿呆の一生」 初版本・昭和17年・岩波書店・函

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『或阿呆の一生』は、芥川龍之介作の短編作品。雑誌『改造』1927年10月号に掲載された。
1927年の芥川自殺後に見つかった文章で、51のごく短い断章から成る。芥川が自身の人生を振り返って書き遺したものとされ、一種の自伝である。友達への遺書の中に、この事が詳しく記されてある。冒頭部分には久米正雄宛ての文章がある。
「先輩」として谷崎潤一郎、「先生」として夏目漱石、発狂した友人として宇野浩二が登場する。『ウィキペディア(Wikipedia)』


「僕はこの原稿を発表する可否は勿論、発表する時や機関も君に一任したいと思つてゐる。
 君はこの原稿の中に出て来る大抵の人物を知つてゐるだらう。しかし僕は発表するとしても、インデキスをつけずに貰ひたいと思つてゐる。
 僕は今最も不幸な幸福の中に暮らしてゐる。しかし不思議にも後悔してゐない。唯僕の如き悪夫、悪子、悪親を持つたものたちを如何いかにも気の毒に感じてゐる。ではさやうなら。僕はこの原稿の中では少くとも意識的には自己弁護をしなかつたつもりだ。
 最後に僕のこの原稿を特に君に托するのは君の恐らくは誰よりも僕を知つてゐると思ふからだ。(都会人と云ふ僕の皮を剥はぎさへすれば)どうかこの原稿の中に僕の阿呆さ加減を笑つてくれ給へ。
昭和二年六月二十日  芥川龍之介     久米正雄君    」


岩波書店・昭和17年4月初版発行の芥川龍之介「或る阿呆の一生」函付きです。装幀は小穴隆一です。ヤケが少しありますが、シミや書き込み、蔵書印などはありません。本の造りも確りとしており、経年の割には状態は良いと思います。
82年前の古書であることをご理解の上、購入の検討をお願いいたします。

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